一般信用取引を理解するには、次のことに注意する。
・資産の管理する場所が2つあること。①預かり金 と ②保証金
・取引停止の条件が、2つあること。①追証 と ②不足金
一般信用取引とは
私の概念では、「証券会社さんに信用されると、資産の 3.3倍の株取引が無期限でできること」です。(短期もありますが、先が読めない為期限があるものは私はやらないのです)
微々たるコスト
- 取引手数料(契約により違う)
- 買建は金利が年率2.80%、売建は貸株料が年率1.10%
- 事務管理費(建約定日から1カ月経過するごとに、100株税込11円発生)
- 名義書換料(権利確定日を越えて保有している場合、1売買税込55円)
- 配当金は、買建は受取り、売建は支払い
- 利益には20%ほどの税金がかかります
※コストを気にして萎縮する友人がいます。コストは微々たるものです。それ以上に攻めることです。とりあえずコスト無視です。
信用口座を開設
金融業者から経験や知識の確認があるので、それに合格できたら開設できます。
信用口座で使える資産
現金だけではなく、国内株式、投資信託、ETF、REITが、担保として利用できます。(債券、NISA口座の株はできません)
資産は、現金だけでなく保有株もある。
信用取引に至るまでの資産管理
資産は2カ所で管理されます。
①「預り金 & 保護預かり」
②「保証金」
「保護預かり」は、金融機関に預けた株や投資信託などの有価証券のこと。
「預かり金」は、金融機関に預けた現金。
「保証金」は、借りるための担保。保証金にするには、「振り替え」が必要です。(自動振替か手動振替かが選べます)
例えば、お金を入金しても直接保証金にはなりません。一旦「預り金」に入った後、「保証金」に振り替えます。
現物株式買付時の自動振替先は2択から選びます。
「信用代用」か「保護預り」
ここまでを理解できたら、いよいよ建玉を建てます。
資産は2ヶ所で管理 ①預かり金&保護預かり ②保証金
「振り替えること」が必要
信用取引で新規建玉を建てる
取引を行うためには、2つの条件を満たさないといけません。
条件① 委託保証金率が30%以上
※預かり金にたくさんお金があっても保証金に振り替えないと、保証金率は低いままです。また、保証金にたくさんお金があると思っていても自動で預かり金に移されることもあります。
条件② 最低保証金が30万円
※手数料、金利、貸株料等を加味して、使用可能保証金額が30万円未満となる場合、信用新規建の注文は受付けできません。
この2つの条件は維持しないとないといけません。
信用取引ができなくなる2つのこと
「追証」と「不足金」の2つです。
条件を満たさなくなれば、行っている取引はできなくなります。
① 追証
○追証(追加で担保の差入れが必要となった状態で発生)
- 保証金率が20%を下回った時に発生
- 一度発生した追証は自然に解消しない。
- 期限が過ぎると 全建玉が決済される。
〈例えばこんな時に保証金率が下がります〉
①担保の株の価値が下がること(=保有株の含み損)による発生。
②信用建玉の含み損分が担保から引かれることによる発生。
② 不足金
○不足金(現金が減り 預かり金不足が生じたこと)
- 原因は現金が必要な取引をしたことによる。
〈例えばこんな時に現金が必要になります〉
①信用取引のロスカットをした時。
(建玉が担保になっている有価証券を使って購入していた場合、それを決済する時は現金が必要になる)
②信用の建玉があり、現物取引(現引き含む)をした。
(買付代金などが担保拘束により、預けていた委託保証金を現金で充当できない時)
③前の取引で特定口座で源泉徴収されたか清算して損失が出た(諸経費、売配当調整金で引かれても原因になります)
④出金、他口座への振替などをした。
※委託保証金が20%以上(追証ではない状態)でも現金の不足はおこります。
追証になったら
翌々営業日の12時00分(正午)までに対応をとる
期日までに対応しないと強制決済される。
また、保証金率が10%を下まわったら追証に関係なく強制決済される
//対応は、3つから選択
① 追証額の5倍を返済する(決済建玉の20%を解消に使う)
② 保護預りとなっている株式や投資信託を保証金へ振り替える
③ 入金して、預かり金から保証金へ振り替える
入金しても預かり金から保証金へ振り替えなければ、保証金率は上がらない
不足金になったら
受渡日の15:30までに対応する
期日までに対応しないと強制決済される(全信用建玉または代用有価証券)
//対応とは
不足金を入金すること。
保証金が20%以上つまり追証でなくても、不足金が課せられることがある。
信用取引が停止する前に
「振り替えること」「代用有価証券」の絡みがストップに繋がると思うので、以下3点は気をつけたい。
①普段から証券会社のホームページで振り替えるやり方を確認しておく。
②入金出来るお金を他の金融機関にプールしておく。
③自分の戦略にあった限界は理解しておく。
〈まとめ〉
上記の内容は一例であり、個人的な概念でもあります。
一般信用の契約は取引相手の証券会社によって変わる(追証の割合や最低保証金など)。
正確な情報は、証券会社との契約を確認しなければいけない。
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